[[📖あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか]] P36 人が考えているかどうかを決める基準は、その人が書いているかどうかである。アイデアを引き出すとは、アイデアを書き出すことに他ならない。少なくとも大多数の人にとってはこの法則が当てはまる。 ## 書くことによる思考の整理 人生の中で真剣に考えた経験がある人は、その過程を振り返ってみるとよい。1時間や2時間、ただ腕を組んで唸りながら思考を巡らせるという人は少ない。実際に何かを深く考えたときには、そのプロセスや最終的なアウトプットについて、何かしら書き留めているはずである。 書くことは思考を整理し、具体的な形を与える行為である。思考が漠然としている間は、アイデアや解決策が曖昧なままであるが、書き出すことで明確な形となり、問題点や考慮すべき事項が浮かび上がる。 ## 書くことの重要性 考えた内容を書き出すことで、思考の過程が明確になり、論理的な整合性や抜け落ちている点がはっきりする。このプロセスは自己対話の一形態であり、自分自身の考えを検証し、深める手段となる。逆に、書き出すことなくして考えているつもりでも、実際には浅いレベルでの思考にとどまっている可能性が高い。 ## 書くことと考えることの相互作用 考えることと書くことは切り離せない関係にある。書くことによって思考が深化し、新たなアイデアが生まれる。また、書かれた内容を再読することで、さらなる洞察や改善点が見つかる。この相互作用によって、思考はより成熟し、実用的な結論へと導かれる。 ## 結論 真に考えているかどうかは、その人が何かを書いているかで判断できる。考えた内容を書き出すことによって初めて、思考は具体的な形を持ち、深まるのである。従って、考えることと書くことは不可分の関係にあり、真の思考は書くことによって証明される。