「解っていただく」は、コミュニケーションの開始点であり、意図したメッセージの理解と納得を読み手に求める行為である。このプロセスは、以下の二つの重要な条件を満たす必要がある。
1. **内容の理解**:読み手に対し、伝えたいことが明確に伝わること。言いたいことが解りにくい、あるいは何が言いたいのかわからないドキュメントは不適切である。
2. **内容に対する納得**:ドキュメントの内容が読み手を納得させる必要がある。内容が理解されたとしても、その根拠が不明瞭だったり、客観性に欠ける自己中心的な内容は不適切である。
これらの条件を満たした時、「理解」と「納得」が組み合わさり、「解っていただく」という状態が成立する。
### ストーリーで納得する
「解っていただく」ことの真髄は、単に結論を理解させることではなく、その結論に至るまでの「ストーリー」、すなわち筋道や理由を明確に伝えることにある。結論だけでは不十分であり、人々はストーリーを通じて結論が妥当であると感じた時に初めて納得する。これは、ドキュメント制作においても同様であり、強固なストーリーの構築が重要である。
[[空・雨・傘フレームワークの概要]]
- **ストーリー**:結論とそれに至った筋道、または結論とその理由づけを含む。
- **メッセージ**:複数集まり、ストーリーを構成する個々の文章。
したがって、ドキュメント制作においては、明確なストーリーを構築し、そのストーリーを通じて内容を「解っていただく」よう努める必要がある。