#### ザッピングの定義と背景 ザッピングとは、テレビ視聴者がリモコンを使用してチャンネルを素早く切り替える行為を指す。この現象は1980年代にリモコンの普及によって広まり、視聴者が広告を避けたり、興味のあるコンテンツを探したりする手段として利用された。 #### ポストモダンとの関連性 ポストモダン社会は、「並列的な世界」という特徴を持ち、多様な情報や文化が同時並行的に存在する様子を示す。ザッピングはこのポストモダンな特徴を象徴する行動とされ、異なるチャンネルや番組を瞬時に切り替えることで、多様な視点や情報に触れることが可能となる。 #### ザッピングが示す文化的影響 ザッピングによって視聴者は、固定された視点に留まることなく、様々なメディアコンテンツを消費する。これはポストモダン文化の中での情報の非線形的な接触や、断片化された知識へのアクセスを促進する。また、この行為はメディアにおける視聴者の能動的な役割を強調し、受動的な消費から能動的な選択へとシフトさせる。 #### 結論 ザッピングはポストモダン社会の「並列的な世界」の起源の一つであり、メディアを通じて多様な文化や情報に簡単にアクセスできるようになった現象である。この行動は、情報の受け取り方や文化的な消費の仕方に大きな変化をもたらしており、現代社会における情報アクセスの多様性と複雑性を象徴している。 ### 参照 [[📖ビジュアルデザイン論]]P24