原典は[こちら](https://uxdesign.cc/90-of-designers-are-unhirable-3a8238e3cca2)
著者: Matej Latin
## 記事情報
- **タイトル**: 90% of Designers Are Unhirable
- **著者**: Matej Latin
- **掲載メディア**: UX Collective(Medium)
- **公開日**: 2024‑03‑06
- **主張の核心**: デザイン成熟度の高い企業は、線形プロセスしか語らないポートフォリオをほぼ即却下する。その結果、応募者の約90%が採用対象外となる。
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## 詳細な構成と要点
### 1. 線形“お手本”ポートフォリオの問題点
- 調査→ペルソナ→ワイヤー…といった**教科書通りの直線フロー**ばかりが並ぶ。
- すべてが成功例として書かれており、**現実味・信頼感がない**。
### 2. “90%採用不可”の意味
- そのようなポートフォリオでも入社できるのは**デザイン未成熟な組織**のみ。
- 成熟企業は**「状況に応じてプロセスを取捨選択し、失敗も語れるデザイナー」**を欲している。
### 3. 本質的課題の2パターン
1. 実務も本当に線形で進めている(経験・適応力不足)。
2. 実際は非線形なのに「ケーススタディは完璧にすべき」と誤解し、**失敗や葛藤を隠す**。
### 4. 非線形が当たり前という現実
- ダブルダイヤモンドなど理想モデルも実務では**行き来が常態**。
- 不確実要素が多く、最短距離で解決することは稀。
### 5. 若手・中堅への提言
- **学習モードと主体性の両立**を意識。
- 早期にコミュニケーション/リーダーシップを鍛え、**他部門との協働経験**を積む。
- 理想化プロセスを捨て、**混沌と向き合う**。
### 6. ケーススタディは“物語”にせよ
- 完璧な直線は読み手を最も退屈させる。
- **回り道・失敗・対立・学習**を含む“汗と迷い”こそ評価ポイント。
### 7. STARフレームワークによるストーリーテリング
- **S**ituation(背景)
- **T**ask(課題)
- **A**ction(試行錯誤・判断)
- **R**esult(成果と学び)
- Action には「想定外」「失敗」「学習と軌道修正」を具体的に記述。
### 8. 結論: テンプレ依存とコモディティ化の弊害
- チェックリスト文化の影響もあるが、**テンプレに甘えた“手抜きポートフォリオ”**を出す側の責任が大きい。
- ポートフォリオ自体が作品。**手抜きはそのまま能力不足と判断される**。
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## まとめ(TL;DR)
- **完璧な直線は信用されない。**
- **泥臭さ・学習・決断の痕跡**が評価ポイント。
- **STARで非線形の現実を可視化**すれば、成熟企業にも刺さるポートフォリオになる。