#### 1. 仲間意識と対立からくる感情の影響
世界の多くの出来事は、ホモサピエンス固有の仲間意識とそれに伴う対立から生じる負の感情に根ざしている。人間は本能的に集団を形成し、その中で共感や支援を求めるが、同時に他の集団や個人との競争や対立が生じる。この対立はしばしば摩擦や衝突を引き起こす。
#### 2. 繁栄への影響
集団を形成することは繁栄の重要な要素である。一つにまとまることの強さ、規模がパワーに直結している。歴史を通じて、マンパワーに依存していた昔とは異なり、現代では開発力や技術力が軍事力や経済力の源泉となっている。
#### 3. 人間の認知能力
一般的に人間はストーリーを理解する能力に長けているが、複雑な論理や抽象的な概念の理解には限界があるとされる。このため、好奇心や学習意欲が重要な役割を果たす。特にネオテニー(永続的な幼児性)は、新しいものへの好奇心や学習の継続を促す。
#### 4. 憎しみの連鎖と記憶
過去の悲劇やトラウマ、例えば通州事件のような出来事は、憎しみの連鎖を生み出す。しかし、時間が経つにつれてその感情は薄れることもあるが、言葉によって一定の記憶は残る。これが歴史や文化を通じて世代間で伝えられることがある。
#### 5. 安心への欲望と資源の独占
人間は基本的に安定や安心を求める。これが資源の独占や権力の集中を引き起こすことがある。社会や政治の構造はしばしばこのような欲望に基づいて形成され、それが新たな対立や緊張を生み出す原因となることもある。