### 例示付きプロンプト(Few-Shot Prompting)の概要と手順
#### 定義
例示付きプロンプト(Few-Shot Prompting)は、少数の例を用いて大規模言語モデル(LLM)に特定のタスクを実行させる手法である。この手法は、モデルに特定の形式や内容を学習させるために使用される。
#### 手順
1. **タスクの明確化**
- 実行させたいタスクを具体的に定義する。例には、「製品レビューの感情分析」や「英語からフランス語への翻訳」などが含まれる。
2. **例示の準備**
- タスクに適した例示を用意する。これは入力と期待される出力のペアであり、具体的な例として製品レビューに対する感情ラベル(ポジティブ、ネガティブ、ニュートラル)が挙げられる。
3. **プロンプトの作成**
- タスクの説明と例示を含むプロンプトを作成する。プロンプトにはタスクの説明と具体的な例示が含まれ、タスクの実行方法を示す。
- 例えば以下のような形で行う。
```
次のタスクは、製品レビューの感情分析です。各レビューを「ポジティブ」「ネガティブ」「ニュートラル」のいずれかにラベル付けしてください。
例1:
レビュー: この製品は素晴らしい! 品質が高く、価格も手頃です。
ラベル: ポジティブ
例2:
レビュー: 期待はずれでした。モニターの解像度が低く、使いづらいです。
ラベル: ネガティブ
例3:
レビュー: 普通のキーボードです。特に良い点も悪い点もありません。
ラベル: ニュートラル
次のレビューを分析してください:
レビュー: バッテリー寿命が短いのが残念ですが、その他の機能は満足しています。
ラベル:
```
4. **LLMへのプロンプトの入力**
- 作成したプロンプトをLLMに入力し、その出力を観察する。モデルは提供された例示から学習し、新しい入力に対して適切な出力を提供することを試みる。
5. **例示やプロンプトの調整**
- 出力が期待通りでない場合、例示を追加するかプロンプトを調整し、再度モデルに入力する。このプロセスを繰り返すことで、望ましい結果が得られるまでプロンプトを最適化する。
#### 重要性
例示付きプロンプトは、特定のタスクにLLMを適応させる効果的な方法であり、例示の質と量がモデルのパフォーマンスに大きく影響するため、適切な例示選びが重要である。