デリミタ(delimiter)とは、プロンプトの中で特定の要素を区切るために使用される記号や文字列のことです。デリミタを使用することで、プロンプトの構造を明確にし、LLMが指示を正しく理解できるようになります。以下は、デリミタの使用方法と利点についての説明です。 ### 1. セクションの区切り デリミタを使ってプロンプトを論理的なセクションに分割することで、プロンプトの可読性が向上し、LLMは指示をより正確に理解できるようになります。 例: ``` <<instruction>> 以下のテキストを日本語に翻訳してください。 <<instruction>> <<text>> The quick brown fox jumps over the lazy dog. <<text>> ``` ### 2. 入力と出力の区別 デリミタを使用して、入力テキストと期待される出力形式を明確に区別することができます。 例: ``` <<input>> 星に願いを <<input>> <<output>> Wish upon a star <<output>> ``` ### 3. メタデータの提供 デリミタを使用して、タスクに関連するメタデータをプロンプトに含めることができます。これにより、LLMはタスクの性質をより正確に理解できます。 例: ``` <<language>>Japanese<<language>> <<domain>>Legal<<domain>> <<text>> 契約書の内容を要約してください。 <<text>> ``` ### 4. マルチステップタスクの管理 デリミタを使用して、複数のステップからなるタスクを管理することができます。各ステップをデリミタで区切ることで、LLMは指示に従ってタスクを順序立てて実行できます。 例: ``` <<step1>> データセットを分析し、主要な傾向を特定してください。 <<step1>> <<step2>> 特定された傾向について、詳細な説明を提供してください。 <<step2>> <<step3>> 説明に基づいて、具体的な推奨事項を提示してください。 <<step3>> ``` デリミタは、プロンプトをより構造化され、理解しやすいものにするための強力なツールです。デリミタを適切に使用することで、LLMとのコミュニケーションを改善し、より正確で関連性の高い出力を得ることができます。ただし、デリミタの選択には一貫性が必要です。プロジェクト全体で同じデリミタを使用することで、プロンプトの解釈に一貫性を持たせることができます。