#### 定義と特徴
第二次集団は、社会学者チャールズ・クーリーによって定義された概念であり、知り合い程度のゆるい結合で形成されるグループを指す。これらは人為的に作られた組織であり、その成員は血縁関係になく、互いに代替可能である。
#### 起源と発展
約1万3千年前、旧石器時代から農耕社会への移行期に第二次集団の概念が現れ始めた。農耕の開始により富の蓄積が可能となり、社会には明確な身分の格差が生まれた。これにより、家族単位での協働から、赤の他人同士が同僚として働く形態へと仕事の性質が変化していった。
#### 第二次集団の機能と影響
第二次集団の成員は、組織に所属するメリットとデメリットを合理的に計算し、所属または離脱を決定する。このようなドライな意思決定により、第二次集団は「帰る場所」とはならず、成員間での個人的な絆は弱い。成員はお互いを代替可能な「組織の歯車」と見なす傾向がある。
#### [[第一次集団]]との比較
第二次集団と[[第一次集団]](家族などの親密な結びつきを持つグループ)との主な違いは、成員間の絆の強さとその性質にある。[[第一次集団]]は個人の存在価値を無条件で認め、失敗を許容する場所として機能するのに対し、第二次集団ではそうした個人間の深い絆は存在しない。
#### 研究との関連
オオカミの研究は、家族のような自然発生的な群れ([[第一次集団]])と、人為的に作られた群れ(第二次集団)の違いを理解する上で非常に参考になる。これらの研究は、群れ内の個体間の関係性や、群れが個体に与える影響を深く理解するための重要な手がかりを提供する。
[[📖リーダーシップ進化論]]P74