WCAGとは

Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) は、World Wide Web Consortium (W3C) の Web Accessibility Initiative (WAI) によって策定された、ウェブコンテンツを障害のある人々にとってよりアクセスしやすくするためのガイドラインです[1][2][4][5]。WCAGは、視覚、聴覚、運動、認知障害など、さまざまな障害を持つ人々がウェブコンテンツにアクセスしやすくするための広範な推奨事項を提供しています。

WCAGの歴史とバージョン

  • WCAG 1.0: 1999年5月5日に公開されました[5]。
  • WCAG 2.0: 2008年12月11日に公開され、12のガイドラインと61の達成基準を含んでいます[1][5]。
  • WCAG 2.1: 2018年6月5日に公開され、17の新しい達成基準が追加されました[1][2][5]。
  • WCAG 2.2: 2023年10月5日に公開され、9つの新しい達成基準が追加されました[1][2][8]。

WCAGの4つの原則

WCAGは以下の4つの原則に基づいて構築されています[1][2][5]:

  1. 知覚可能 (Perceivable): 情報とユーザインターフェースのコンポーネントは、ユーザーが知覚できる形で提供されなければなりません。
  2. 操作可能 (Operable): ユーザインターフェースのコンポーネントとナビゲーションは操作可能でなければなりません。
  3. 理解可能 (Understandable): 情報とユーザインターフェースの操作は理解可能でなければなりません。
  4. 堅牢 (Robust): コンテンツは、現在および将来のユーザーエージェント(支援技術を含む)によって解釈可能でなければなりません。

適合レベル

WCAGには3つの適合レベルが定義されています[2][5][9]:

  • レベルA: 最低限のアクセシビリティを提供する基準。
  • レベルAA: 中程度のアクセシビリティを提供する基準。多くの法的要件はこのレベルを基準としています。
  • レベルAAA: 最高レベルのアクセシビリティを提供する基準。ただし、すべてのコンテンツで達成するのは難しい場合があります。

WCAGの適用範囲

WCAGは、ウェブコンテンツ開発者、ウェブオーサリングツール開発者、ウェブアクセシビリティ評価ツール開発者など、技術標準を必要とする人々を対象としています[1][2][4]。また、政策立案者や研究者など、広範な利用者層にも役立つリソースが提供されています。

法的コンプライアンス

WCAG自体は法的な義務ではありませんが、多くの国や地域で法的基準として参照されています。例えば、アメリカのリハビリテーション法第508条やカリフォルニア州のAB434などがWCAG 2.0 AA基準に準拠することを求めています[2][12]。

まとめ

WCAGは、障害のある人々がウェブコンテンツにアクセスしやすくするための国際的な標準ガイドラインです。バージョン2.0から2.2までの各バージョンは後方互換性を持ち、最新の技術やユーザーのニーズに対応するために進化しています。WCAGの適合レベルや法的コンプライアンスに関する情報を理解し、ウェブコンテンツのアクセシビリティを向上させることが重要です。

情報源 [1] WCAG 2 Overview | Web Accessibility Initiative (WAI) - W3C https://www.w3.org/WAI/standards-guidelines/wcag/ [2] WCAG 101: Understanding the Web Content Accessibility Guidelines https://wcag.com/resource/what-is-wcag/ [3] Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0 https://waic.jp/translations/WCAG20/Overview.html [4] WCAGについてざっくり理解する - Zenn https://zenn.dev/ymmt1089/articles/20220803_wcag [5] Web Content Accessibility Guidelines - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/Web_Content_Accessibility_Guidelines [6] Web Content Accessibility Guidelines - Microsoft Compliance https://learn.microsoft.com/ja-jp/compliance/regulatory/offering-wcag-2-1 [7] WCAG 2.0 への適合を理解する https://waic.jp/translations/UNDERSTANDING-WCAG20/conformance.html [8] Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.2 (日本語訳) https://waic.jp/translations/WCAG22/ [9] WCAG - MDN Web Docs 用語集: ウェブ関連用語の定義 https://developer.mozilla.org/ja/docs/Glossary/WCAG [10] Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.1 - W3C https://www.w3.org/TR/WCAG21/ [11] Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.1 (日本語訳) https://waic.jp/translations/WCAG21/ [12] WCAGコンプライアンス:アメリカでWebサイトをすべての人が … https://pm-lawyer.com/20191021/ [13] ウェブ・コンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン(WCAG … https://www8.cao.go.jp/pfi/link/link_pfi_webaccessibility_01.html [14] Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.2の日本語訳を公開 https://current.ndl.go.jp/car/212300 [15] WCAG 2.1 AA - Salesforce Compliance https://compliance.salesforce.com/jp/wcag-21-aa